『地域における口腔・摂食嚥下の現状 〜訪問看護師が求める歯科医との連携〜』

11月27日(水) 19:30〜 @マルミ4F  

講師 高知厚生病院訪問看護ステーションこうせい 平山司樹(ひらやまかずき)

抄録  

 高知県は、高齢者の人口割合は33.6%で全国第2位であり、高齢者単身世帯の割合は全国1位という現状である。

 また、本県の人口当たりの病床数は全国第1位で、全国平均の約2倍となっている。  

 母体である高知厚生病院は1964年に開院し、1995年に中四国で初めての緩和ケア病棟を開院した病院である。当ステーションは、2007年に開設された。母体が緩和ケア病棟を有する病院であるため、当ステーションの利用者の8割ががん終末期にある方である。

 当院には、拠点病院等から年間約250名以上のがん終末期にある方の紹介がある。年間50名以上のがん終末期にある利用者を在宅で看取り、その数は年々増加している。 在宅療養や在宅看取りを希望される患者・家族の増加に伴い、口腔内の問題や摂食嚥下の問題に直面することが多くなっている。

 このような状況にある患者の問題を解決するには、歯科医の協力が必要不可欠である。しかし、患者はADLの低下等の理由で歯科受診に行くことができず、がん末期との理由で訪問診療を断られることがある。 在宅には、歯科受診をしたくても受診につながらない患者が存在し、「食べる楽しみ」を奪われているケースが多く存在する。

 今回、高知県の在宅患者の口腔・嚥下の現状につていてお話させて頂き、今後の連携・協働の一助にしたいと考えている。